夏になると台風がどんな動きをして、上陸するのか通過をするのか一喜一憂するときもありますよね。だって、それによっては交通機関が乱れたり、運が悪ければ飛行機が飛ばないこともあります。

さて、私たちがニュースなどで聞く「台風の通過」「上陸」という言葉は、どう違うのか、意外に理解していないところがあります。ここでは、台風の通過と上陸の違いを中心に、台風について調べました。

台風の通過と上陸の違い

まずは、最初に気象庁が定義している台風の「通過」と「上陸に」ついて紹介していきますね。ぜひ参考にしてください。

気象庁の定義「通過」「上陸」「接近」

気象庁では、台風の「通過」「上陸「接近」について以下のように定義をしています。気象庁ホーページからの引用です。

台風の通過:

台風の中心が小さい島や小さい半島を横切って、短時間で再び海上に出る場合をいう。

台風の上陸:

台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸に達した場合をいう。

台風の接近:

a)ある地点への台風の接近:台風の中心が、その地点を中心とする半径300km以内の域内に入ること。

b)ある広がりをもった地域(地方予報区など)への台風の接近:台風が、その地域の地理的な境界線(海岸線、県境など)から半径300km以内の域内に入ること。

台風 通過 上陸 違い

台風「上陸」は、場所に限って使う言葉

ここで、紛らわしくないように、日本を二つの地域に分けてみます。本州・北海道・九州・四国本土と、他の地域を別に考えます。

これを踏まえた上で日本の中で「上陸」の言葉は、気象庁の定義にあてはめると、特に本土の本州・北海道・九州四国の海岸線に近くまで、「台風が到達した場合」に限って使う言葉になります。ということは、本土以外には台風は「上陸しない」ことになります。

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 最も台風が多い沖縄は上陸数は「0」になる

前の章で紹介したように、「上陸」の言葉を使うところが限られていますよね。さて、日本では毎年最もたくさんの台風がくる沖縄。この沖縄は、上陸数で言うと毎年「0」になってしまいます。沖縄は台風が「接近」する数が最も多いところでもあります。

上陸よりも台風の影響の大きさを推し量ることとしては、「接近」という言葉がより台風の影響の指標になりますよね。なので、台風は、「上陸数」だけではなく「接近数」も重要な部分でもあります。

台風の通過とは

気象庁の定義の観点からいうと、沖縄の場合は「上陸」という言葉はつかいませんよね。それと同じで、本土ではあっても、「小さな半島や岬」を少しかすめた程度の台風の場合は、「上陸」という言葉は使わずに「通過」という言葉で表します。台風の大きさは、何百キロもあります。島よりもずっとずっと大きいものです。だからこういう表現になるんですね。

台風が上陸したとなぜわかるの?

台風が上陸したか否かは、その都度、情報が一刻一刻、気象観測網から入ってきて天気図に反映されます。ただ、上陸したのかしないのか、判断がつきにくい場合もあるようです。台風の中心位置は、あくまでも「推定」した位置であることから、海岸線に近い場所を移動している場合は、とくにわかりにくいようです。

上陸したとたんに弱くなる台風も

台風は、海水から得ることができるエネルギー源でどんどん勢力を保ちながら移動しますが、いったん上陸してしまうと、エネルギーそのものがなくなってしまうので勢力が弱まることが多いです。ただ、必ず弱くなるというわけでもないんですね。

 台風が通過するのは夜が多いの?

台風が来ます!と報道があると、夜寝ている間に通過していることもよくありますよね。なぜ夜に多いんだろうと思っていたら、別に夜に狙っているわけではなく、たまたまそう感じるだけで、3年から10年のスパンを比較してみると、昼でも台風が来ているときもたくさんあるようです。

まとめ

以上です。台風の通過と上陸の違いは何?と題して紹介しました。台風は海水をエネルギーにしていますが、海の上は、道路と違ってでこぼこしていませんよね。なので、摩擦が少ない分、どんどん成長できるそうです。だから、本土に入ってきてから、勢力が弱まることが多いんですね。今年の台風は、どうなるんでしょうか。

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