大晦日になると第九の音楽が流れていることを知っていますか?様々なところでは新年に向けての準備、カウントダウンをしている場所もあることでしょう。
しかし、日本には大晦日になると第九というイメージが定着していることも事実としてあります。
どうしてこのようになったのか、その理由を知っていますか?今回は、大晦日に演奏される第九について考えて見たいと思います。
大晦日になると第九ってなぜなの?
第九と言われてどのような音楽のことを指しているのか、頭にメロディーが浮かびますか?オーケストラで演奏されるクラシックだということは答えられる人も多いと思います。
この音楽について、いくつかの観点から調べてみました。
第九ってどんな音楽なの?
大晦日に放送されると言われても、そもそもこの曲がどのような曲か知らなければ意味を考えるにあたって分からないことが多そうな気かします。この曲はとても古く、1824年にベートーヴェンによって発表されました。
当時のベートーヴェンは耳が悪くなっており、ほとんど聞こえていない状況の中でこの曲を作曲したと言われています。当時の補聴器を使っていてもあまり聞こえていなかったのか、指揮も他の人にやらせていたくらいなのです。
この曲が日本に伝わったのはいつなのか調べてみると、最初に演奏されたのは1918年だそうです。発表されてから100年近くもたっていますね。今の時代では考えられないですね。そして驚くのは、この曲が演奏されたのがどこなのかということです。
現在の様なホールや劇場で演奏されたのではありません。現在の徳島県にあるドイツ兵の捕虜を収容しているところで演奏されたのが初めての公演として記録されているようです。少し悲しい気持ちにもなりますが、それから数年後に東京で演奏されています。
日本で大晦日に演奏されるようになった理由についても見てみましょう。
大晦日に第九が放送される理由って?
どうして第九なのでしょうか?他のクラシックでも良いとは思いませんか?まして日本なのだからクラシックではなく、日本古来の歌を放送することも大切なのでは?と考えたりもしますよね。いくつか理由があるようなので取り上げてみましょう。
背景に関係あるのは戦争という出来事も影響しているようです。学生が壮行会で第九を演奏したことと、帰還した学生によって再び第九が演奏されたこと。帰らなかった仲間に対して追悼の意味を込めているという説があります。
他には、戦後に貧しい思いをしていたオーケストラが人気である第九を演奏することにより稼ぎを得ようとした説もあります。年末を越えるために必要な費用を手にしたかったようです。他にもNHK関係の楽団が演奏会で取り入れたことがきっかけとされている説もあります。
終戦までに30回の演奏をしていること、そのうち6回が年末であったことが現在の「大晦日に第九を放送」ということに影響しているという説も有力みたいです。
まとめ
大晦日にはどのような曲が放送されているのか、意識している人は少ないかと思います。それでも第九と言われて大晦日を連想する人はいます。どのような理由で放送されているのか確かなものは分かりませんでしたが、いずれにしろ戦争という出来事が関わっている気がしました。
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