夏になるとよく耳にする「台風の目」。この「台風の目の特徴」を人にたとえて使うこともありますよね。何か騒動が起きると台風に例えて使われる言葉でもあります。
漠然と、何となく意味は理解できます。さて、そもそも台風の目とはどんなものなんでしょうか。
そして、台風の目がなくなるとはどんな現象をいうのでしょうか。台風の目を中心に調べてみました。
目次
台風の目がなくなるってどういう意味?
夏は、観光や海水浴に楽しめる季節であるからこそ、台風の動きが気になります。
私たちの生活は気候によって大きく左右もされます。そんな台風の目がなくなるってどういう意味なんでしょうか。
台風の目とは?
台風の目は、台風の中心です。台風の目の中は、雨や風などはいっさいなくきれいな青空が見ているのが特徴です。ニュースなどで台風について頻繁に報道されていても、場合によっては、自分のいる場所だけが、きれいな青空になることもあって、不思議な現象ですよね。
台風とは、猛烈な熱帯的圧のこと呼びます。台風が通るところの地域では、激しい暴風と風となって、土砂災害が起こることもあります。そんな台風を遠くから眺めると、渦を巻いた雲の塊を確認できて、その渦になっている中心は雲もなく、まるで「目」に見える現象から、「台風の目」と呼ばれています。これは、天気予報などで雲の画像からはっきりわかりますよね。
台風の目はなぜできる?
台風の勢力がどんどん強くなっていくと、渦を巻いた風の流れも強くなってきます。この渦を巻く力で「気圧傾度力」と「遠心力」が釣り合った場所ができるようになります。台風を取り巻く「風」は、この中に入ることできません。この風が入って来れない空間が台風の目です。
空気が入って来られないこの台風の目との境にできるのが「アイ・ウォール」といいます。ここを境に外は風が強い状態で、上昇気流が起きています。
台風の目は洗濯機のようなもの
台風の目の仕組みを知るなら、洗濯機が回っている中を見るとよくわかります。洗濯物を中に入れずに洗濯機を回してみてください。早く回転すればするほど、洗濯槽の真ん中に水が入れない空間が存在します。
これは、遠心力があって水が入れないんですね。これが台風の目にあてはまります。この回転を遅くすれば、すんなりと真ん中に水が入れるようになります。遠心力は、円の中から外へ向かおうとする力をいいます。
この遠心力が発生すると、中心部に向かって吹いていた風が、今度は外側へと向きを変えて逃げていくよういなります。そのときに、中心にあった雲も風に押し出されて外へ移動します。だから、台風の目の中は青空になるんです。
回転が遅くなれば台風の目はなくなる
洗濯機を高速で回した場合、真ん中に台風の目の空間ができますが、徐々に回転数を弱めていけば、中心に水が入れるようになります。ということは、台風の勢力が弱くなっていけば、台風の目も自然となくなっていくわけです。
台風ができるのはなぜ?
台風が出来る仕組みはこうです。台風は、海水が太陽の熱で温められることによって蒸発して、水蒸気になります。水蒸気になったら上空へと昇って行くんです。この行程の中で、一度に大量の水蒸気が上空に上ると、「上昇気流」を作り出しつつ、冷えて「雲」に変わっていきます。
そうすると、上昇気流から発生した「風」が、雲の中の中心部へと吹き込んでくるんですね。これが渦になっていき、周囲の雲をどんどん巻き込んで大きくなり、成長して台風になります。
台風の目を人に例える意味は?
台風の目を人に例える意味には、「周りに大きな影響を及ぼしたり話題を起こす」人や物に対して表す言葉です。
台風は、接近すれば暴風雨にみまわれますが、台風の目は、雨風の影響もなく晴れることもあることから、そんな様子を話題の中心にいる人の例えに使われます。さらに、予想をくつがえすようなことを行う人や物にたいしても用いられます。
まとめ
いかがでしたか。テレビで聞く「台風の目がなくなる」という現象を中心に紹介しましたが、参考になりましたでしょうか。台風の目にすっぽり入る地域は、よく台風が通過したと勘違いされる方もいます。台風の目が過ぎれば、また一気に天候が悪化します。ここは注意が必要ですよね。
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