七夕を飾るときには、笹を用意したり短冊を用意したり、他にも賑やかに飾りつけをしたいですよね。笹は、売っているお店と扱っていないお店もあるので、ネットの通販で買うのもおすすめですよ。

一通りのものが入ったセットで売られているので、一つ一つ揃える必要がありません。さて、七夕では、「こより」を使いますよね。なんで、普通の紐でなくてこよりなんでしょうか。そこで、七夕で使うこよりは意味があるのかを調べました。

七夕で使うこよりには意味があるの?

こよりは、漢字で「紙縒」と書きます。和紙を細長く割くか切ってよりをかけて、糸のような形にしたものです。昔から、このこよりで短冊を笹に結んでいたようです。そもそもこよりとはどんな用途に使うものでしょうか。

 こよりは、神様への捧げもの

もともと、神道で「白」という色は、平安時代には「塩の色」「雪の色」ということで、「清浄」や「潔白」を表現する色として用いられていて「白紙を神様に捧げるといったような文化がありました。

もっとざっくりいうと「白紙」は、神様へ捧げるものとして捉えられていたようです。この紙を切ったりして縄に吊るすこともあれば、供え物の下に敷物として敷いたりもしていたんですね。

そのうちに、この紙を細く長く切って、お祓いなどで振ったり、飛ばしたり、撒くような儀式にもつながりました。その紙をよったものが「こより」なんです。

七夕 こより 意味

 七夕で使うこよりには意味は?

七夕の行事にはルーツがあるとされていて、そのうちの一つに、七夕は、七月のお盆にご先祖様をお迎えするための「みそぎ」だったという説があります。

ご先祖様を迎えるには、全身を洗って清めて、心身ともに清浄するといった習わしがありました。今でこそ、自由に髪を洗える時代ですが、昔は髪を洗うことはめったになくて、七夕の日は、みんなが必ず頭を洗ってきれいにするという風習があったんです。

そして、きれいにした髪の毛をしばるのに「こより」を使ったんですね。また、昔は、お札が包んである白い和紙を捨てないで、こよりにしていたそうです。こよりは、神様の一部として、清らかな髪を束ねるときに用いる神聖なものとして扱われていたんです。

スポンサードリンク

 短冊にこよりを使うのは?

七夕のときに、清らかにした髪の毛を束ねるのに使ったこよりですが、神聖なものとして扱われる前は、「肝心折(かんじんおり)」とも呼ばれていたそうです。意味は、髪を肝心に折って、ひねった紐という意味です。

そこから、冠婚葬祭でつかわれる「のし」や贈答品の「水引き」にかけるようになったようです。ということは、水引きは、こよりを束ねたものなんですね。水引きは「ひも」を使うものではありません。

あくまでも「こより」を使ったものでなければならないんです。水引きには、「髪をきれいに洗い清めて、神聖なるこよりで<結ぶ>気持ちがあります」という意味があります。水引きに使われるようになったのは室町時代といわれています。

さて、先ほども紹介したように、こよりは、神様への捧げものであり、清らかなものです。笹の葉に飾る短冊も「こより」で結ぶことで、清めたもの、清浄したものとして用いられます。

 こよりはお嫁さんや力士にも必ず使うもの

こよりは、神様への捧げものであり、とても神聖なもので清浄を表すものです。このこよりをつかう風習は、現在もたくさん残っていて、有名なところでは、力士のまげやお嫁さんのまげは、こよりで結ぶ決まりになっています。

力士のまげを結うこよりのことを「モットイ」と呼びます。ちなみに、短冊につかうこよりは、ティッシュペーパーなどを使っても大丈夫なようですよ。

まとめ

以上です。七夕の短冊を結ぶこよりの意味について紹介しました。こよりには、深い意味があったんですね。これを読んでいただいているうちに、さまざまな行事で白いものが使われていることに気づきましたか。水引きもそうですが、お餅を供えるときにも、白いものを敷きますよね。その風習が今なお残っているところが、日本の文化ですよね。

スポンサードリンク

今のあなたにおすすめの記事
スポンサードリンク