職場では、年度末の時期は異動や転勤,退職など人の動きが慌しくなりますよね。

送別会も多くなる時期なのではないでしょうか?

お世話になった方への感謝の思いを伝える絶好の機会ですので、心のこもった言葉を送りたいものです。

今回は、送別会で送る側,送られる側両方の立場で、自分との関係性やお別れのシチュエーションに合わせた挨拶の例文をご紹介します。

送別会の流れ

送別会 流れ

送別会は他の職場での飲み会と違って主賓がいますので、幹事の人がちゃんと仕切って進行する必要があります。

基本的な段取りの例をご紹介します。

   1)開会の言葉(司会進行役挨拶)

 2)上司挨拶(出席者の中で最も上の役職の方)

 3)乾杯(乾杯の音頭は主賓の上司がよい)

 4)食事,歓談(30分程度)

 5)主賓への送る言葉(主賓がお世話になった上司や一番関わりがあった人にお願いする) 

 6)プレゼント,花束贈呈(主賓の後輩や一番関わりのあった人にお願いする)

 7)主賓の挨拶 

 8)閉会の挨拶,手締め(出席者の中で二番目くらいの役職の方)

送る側のパターン別の送別会の例文

送別会 送る側 例文

送る側の立場からは、まずは相手への感謝の気持ちを伝えることになります。

そして、伝えたいことをエピソードとして具体的に一つ決め、それをベースにしてできるだけ簡潔に話をまとめあげて、これからの前向きな応援メッセージにつなげるのがいいでしょう。

また、代表が一人だけ挨拶したり、全員が一言ずつスピーチしたり、さまざまな場面でもスムーズに挨拶ができるようにあらかじめ準備しておくことが大切です。

ここでは、送る相手との関係性別に、挨拶の例文をご紹介します。

同僚への送別会の挨拶

同僚ならではの視点で、堅苦しくない内容にするといいでしょう。

プライベートでのエピソードや人間性を感じられる内容を盛り込むことで、しんみりした場も和みますよね。

また、今後も関係性が続いて時々会える期待を持たせるような、明るく前向きな言葉で締めくくると自然です。

【例文】

○○さん、□年間一緒に仕事ができ、本当にうれしかったです。

困難に直面したり落ち込んだ時も、○○さんがいつもそばで励ましてくれて心強かったです。

いつも明るく周囲を思いやる態度や、仕事には常に前向きに果敢に取り組む姿は、同僚から見ても見習いたいところばかりでした。

職場のムードメーカー的な存在の○○さんが異動(退職)されるのは本当に寂しいですが、新しい職場がさらなる飛躍の場になることを期待し、心から応援したいです。

本当にありがとうございました。またお会いしましょう!

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上司への送別会の挨拶

『お世話になりました』という感謝の気持ちと尊敬の念を伝えることが一番です。

そしてそこに仕事中のエピソードなどを盛り込むことで、上司の方もより感慨深く回想することができるでしょう。

【例文】

○○部長には、入社当時から本当にお世話になりました。

まだ学生気分が抜けず、右も左もわからない頃の私に対して、まるでわが子のように言って下さった言葉が今でも心の中に残っています。

仕事で行き詰った時など、その言葉を思い出して頑張れました。

本当にありがとうございました。○○部長の下で働けて本当によかったです。新しい場所の益々のご活躍とご健康をお祈りいたします。

□年間、ありがとうございました。

注意した方がいいNGワード

挨拶の内容は、言葉の選び方ひとつで全体の印象が大きく変わってしまいますので、注意が必要です。

避けたほうがいい言葉遣いもありますので、知っておくと失礼がないですね。

・『ご苦労様でした』は、目上の方に言うと失礼にあたります。また特に古い年代の方は『お疲れ様でした』も失礼に感じる方がいるようですので注意が必要です。

・上から目線の言葉は禁物です。例えば『○○さんは仕事のできる方で・・・』という表現は、相手を評価している意味合いを持ちますので、避けるべきでしょう。

・否定的であったり後ろ向きな言葉は、新たなスタートに水をさすことになります。

・いわゆる若者言葉といわれる表現は、上司に対しては失礼です。例としては、『○○課長のことをリスペクトしています』などが挙げられるでしょう。

部下や後輩への送別会の挨拶

希望を持って次の場所へ行けるような前向きな言葉に、素直な感謝の気持ちを添えるのがいいですね。

これからも応援しているというスタンスで送り出してあげましょう。

【例文】

○○さんの仕事に対するひたむきな姿にはいつも感心していました。

私たちにも色々と心配りしてくれて、とても頼りになる存在でした。

新しい部署でも、今までのように向上心を持って前進していってください。

これからは今まで以上に責任のある業務も増えていくでしょうが、○○さんならきっと大丈夫!

持ち前の明るさでどんどん成長していって下さいね。

益々のご活躍を楽しみにしています。今まで本当にありがとう!

送られる側の送別会の挨拶

送別会 送られる側 例文

送られる側は、今までの思い出を振り返るだけで感極まる場面があるかもしれません。

今までのことと、この送別会を開催してもらったことに対し、心からの感謝の気持ちを伝えることが一番大切でしょう。

思い出のエピソードをからめるのもいいですね。

また、異動や退職の日程や今後のことを軽く説明すると、周りの人との会話もしやすくなりますよね。

流れとしては、『送別会を開いてもらったことへの感謝退職または異動などの時期や日にち周囲の方への感謝の気持ち,思い出や心に残っている仕事のこと送る側の今後の活躍などを祈る言葉最後に感謝の気持ちでしめくくる』といった形の中で組み立てるとまとまりができるでしょう。

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移動・転勤の場合

新しい場所でも頑張るという心意気を一言入れると、前向きな挨拶になるでしょう。

【例文】

本日は私のためにこのような会を開いていただきまして本当にありがとうございます。

また、先ほどは皆様より温かいお言葉を頂戴し、感謝の気持ちでいっぱいです。

私は□月□日付けで〇〇へ異動することになりました。こちらで過ごした□年間は本当にあっという間でした。

部長をはじめ皆様には色々な場面で支えられ、感謝することばかりです。今後もここでの経験を生かし、初心に戻って頑張る所存です。

本当にありがとうございました。最後になりましたが、皆様の今後のご健康とご活躍をお祈りして、私からの挨拶とさせていただきます。

定年退職の場合

思い出話をまじえての挨拶になりますが、あまりにも長くなると聞き手が疲れてしまいます。

あらかじめテーマを決めて簡潔な内容にまとめておきましょう。

また、退職後の生活についての話をおりこむのもいいですね。

【例文】

本日はこのような会をご開催いただき、感謝を申し上げます。

おかげさまで本日無事定年の日を迎えることができました。

微力ではございましたが、大きな失敗もなく職務を果たすことができたのは、皆様のご指導とご支援のおかげだと思っております。

□□年間を振り返ると、うれしかったことや苦しかったことなど色々な場面が思い起こされますが、このような温かい上司の方や同僚,頼りになる部下に恵まれ、業務に専心できる職場にいられたことが、私にとっては何よりの幸せであったと感慨深い思いでおります。

社長をはじめ、皆様には本当にお世話になりました。退職後は、趣味の盆栽を楽しみにマイペースでやっていく予定です。

最後になりましたが、皆様の今後のご健勝とご活躍、そして○○会社の益々のご発展をお祈り申し上げてお礼の挨拶とさせていただきます。

長い間本当にありがとうございました。

出産による退職の場合

妊娠中の場合、体調によってはお酒の席での送別会が厳しい場合もありますよね。

心配される方もいらっしゃるでしょうから、今の体調や出産予定日などの情報をはさみながら、今までお世話になった感謝の気持ちを表すといいでしょう。

また、『育児に専念するために退職する』という理由を前向きに表現するため、挨拶においては『仕事が忙しくて育児の両立が難しい』といった会社に起因する意味合いの言葉は入れないようにするのが好ましいですね。

さらに、『またいつか同じような仕事がしたい』などのような思いを入れ込むのも、今後の人間関係に役立つかもしれませんね。

【例文】

本日は私のためにこのような会を開いていただき、本当にありがとうございます。

皆様もご存知かと思いますが、このたび第一子を出産することになり、□月□日で退職させていただくことになりました。

忙しい時期の退職で皆様にはご迷惑をおかけすることになり、申し訳ない思いでいっぱいです。

一時期はつわりでお休みを頂くことも多かったのですが、今は6ヶ月で安定期に入り、食欲も徐々に戻ってきています。

この職場での□年間、慣れない仕事に戸惑いながらも皆さんの心強いサポートのおかげで、少しずつですが業務に貢献できるようになってきたのかなと思っています。

おかげで仕事に対して少し自信がつき、もっと向上したいと思えるようになりました。本当に感謝の気持ちしかありません。

退職後はしばらく育児に専念し、子どもと共に母として成長していきたいと思います。

ずっと先、子どもが大きくなって余裕ができて働きたくなった時は、また同じような業界に復帰できたらいいなと思っています。

最後になりましたが、皆様のこれからのご健康とご活躍を願い、お礼の気持ちとさせていただきます。ありがとうございました。

まとめ

送別会 まとめ

送別会の挨拶は、主賓の方の立場や状況に合った伝え方をすることが大切ですが、その基になるのは『感謝の気持ち』でしょう。

あくまで丁寧な言葉遣いで、なるべくシンプルに短時間で自分の思いを伝えることは難しいかもしれませんが、人生の節目をそれぞれの立場で前向きなものにしたいですね。

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