寒い冬がそろそろ終わる頃、まだ花粉情報もない内から花粉は飛び始めるそうです。暖かな春、待ちに待った春がようやくやってきたと喜ぶ人が多い中、「また、この季節がやってきた」と悩む花粉症を持っている人の嘆きが聞こえてきそうです。
花粉は、住んでいる地域や気候によっても飛び始める時期が違いますが、「春一番」が関係しているそうです。今日は、東京の花粉症の時期やピークについて調べてみたいと思います。
目次
春一番
「春一番」は、「低気圧と高気圧の気圧差」で起こる風を指し、立春から春分の日までの間に、広い範囲で、しかもその年、初の南から吹く強くて温かい風をいいます。
花粉症の原因
花粉症の原因は、体の中にアレルゲン(花粉)が入った時に、そのアレルゲンを体から追い出そうとする免疫反応が原因です。
花粉症の仕組み
花粉症のしくみは、空気中に飛んでいる花粉(スギ・ヒノキ・イネなど)のアレルゲン(抗原)を吸い込んで鼻の粘膜にくっつくと、体の中に抗体ができます。その抗体は、さらに肥満細胞とくっつきます。
そのあと、2度目以降に花粉(アレルゲン)を吸い込むと、肥満細胞からアレルギー反応を出させる物質がでて、ヒスタミンとちょうど合う鍵穴となるヒスタミン受容体とくっついて、アレルギー反応(鼻水・鼻詰まり・くしゃみなど)が起こります。
花粉症を発症させる植物
春:スギ、ヒノキ
夏:イネ、シラカンバ
秋:ブタクサ、ヨモギ、カナムグラ
冬:スギ
「花粉症=スギとヒノキの花粉」のイメージが強くありますが、実は、1年を通じてアレルギー症状を起こす植物があり、「通年病」といわれ始めている様です。
スギとヒノキの花粉の飛散は「春一番」の影響を大きく受けて春先に猛威を振るいますが、夏や秋の植物でも鼻などに症状がでることが多く、そのことを知らない人は、「風邪を引いた」と考えて花粉症の治療をせずに苦しむ場合があるそうです。
東京の花粉症の時期
調べによると、花粉はどうやら「春一番」に乗ってやってくる様です。2017年、東京都心に吹いた「春一番」は、風速18mで気温は4月下旬頃の陽気でした。
この「春一番」に乗ってやってくる花粉の時期は2月中旬から始まり、全国的には平年並みだということです。また、花粉が多く飛ぶ見込み日数は28日ほどといわれています。
花粉症のピークはいつまでか
上記で書いた通り、花粉症を起こす植物は、まだまだたくさんありましたが、花粉症の情報が発表される時期は、「春一番」という季節風の時期です。この時期に特に有名なのは、「スギの花粉」と「ヒノキの花粉」で、最もたくさんの人が影響を受けています。
この2つの植物には、それぞれにピークがあり、東京では、スギの花粉が3月上旬から3月中旬、ヒノキの花粉が4月上旬から4月中旬と予想されています。ですから、スギの花粉に反応する人は、4月は我慢で5月には軽減され、また、ヒノキの花粉に反応する人は、4月一杯は我慢で5月には軽減させるそうです。
一方、「秋の花粉症」という言葉があります。
それぞれの花粉の飛ぶ時期とピークは以下の通りです。
ブタクサ
時期:8~10月
ピーク:8月中旬~9月一杯
ハンノキ
時期:1月~5月
ピーク:3月初旬~4月半ば頃
イネ
時期:2~12月
ピーク:5月~6月半ば頃
ヨモギ
時期:7月半ば11月半ば頃
ピーク:9月半ば頃
・・・など
イネ科の植物に反応する人は、田植えの季節がピークなので、5月は注意した方が良さそうです。
ほかにも、麦、アシ、ススキなどが生えている場所でアレルギー反応がある人は、イネ科のアレルギーがある可能性が有力なので、病院などで植物の特定検査を受けて、原因にあった治療をすることをおすすめします。
まとめ
花粉症に悩む人が1番多いのは、「春一番」が吹く頃といわれていますが、実は、四季を通してアレルギー症状を起こす植物がたくさんあることが分りました。花粉は、いつでも飛びますし、種類も量も多いのが関東地方だということです。「春の花粉」の代表であるスギとヒノキなどだけでなく、「秋の花粉」の代表であるブタクサやイネなども花粉の飛びが長く続くだけに注意が必要の様です。
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