台風の速度が上がる、もしくは速度が遅くなるといった言葉を聞きますよね。今回は、この台風の速度変化の理由について紹介します。私たちからすれば、速度を上げて寝ている夜のうちに過ぎ去ってくれるのが一番いいですよね。

台風の速度が上がったり、遅くなったりするのにはどんな理由があるのでしょうか。

台風の速度が上がる?遅い?台風の速度変化の理由

テレビでたまに聞くのが「台風は時速20kmの自転車並みの速度で進んでいます」といった言葉です。ところが、向きを変えたとたんに、速度が遅くなったりします。さて、どんな理由があって、速度の変化がもたらされるのでしょうか。

台風のエネルギー源

台風が発生するのは、日本の南の海上、赤道付近です。海水温がどんどん上がって27℃以上になれば、水蒸気になります。その水蒸気が台風のエネルギーの源になっています。

どんどんエネルギー源を供給していけば、渦を形成するようになります。ここからさらに発達して「熱帯低気圧」になって、「風速が17m/s」を超えたら「台風」と認められます。

 日本に上陸してから衰える

海上でどんどんエネルギー源をもらっていたものの、日本に上陸してしまえば、台風のエネルギーの元となる海水温が下がることと、エネルギーをもらうことができないので、みるみるうちに台風は衰えてきます。

さらに、日本に上陸すれば山があったり陸地があったりで、摩擦が発生することから衰退していきます。

台風が速度を上げられる理由

台風が日本に上陸しました!と天予報などで聞きますが、上陸したとたんに、スピードが速くなることがよくありますよね。この速度が上がる理由には「偏西風」が影響していて、台風は「偏西風」によってお速度が速くなります。偏西風に流されて速くなるということなんです。

「上陸したから速くなる」と思っていましたが、台風自体が速度を上げているのではなく、「流されて速くなる」ということなんです。一般的には、秋の頃に偏西風が強くて、東北地方や北海道などの北へ移動すればするほどスピードを上げていきます。

台風 速度 上がる 遅い 理由

夏は台風が遅くなりがち

反対に台風が遅くなる理由は、「高気圧」が邪魔をして遅くなったり、偏西風が弱いことで遅くなります。台風が速く移動するのは9月の秋ごろ、そして、台風が遅くなりがちなのが、夏の太平洋高気圧の勢力が強い7月や8月で、夏は、太平洋高気圧が安定していることも多いので、より台風の速度が遅くなりやすい傾向にあります。

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 台風の速度

台風の速度は、「自転車」などに例えられるとわかりやすいですよね。台風の「高度」高さは、一番高いところになると「上空10,000m」もの高さになるようです。この基準は飛行機に当てはめると、国際線の飛行機の高度と同じぐらいとのことです。大きな台風になればさらに「上空15,000m」にもなるそうです。台風が発生しやすい9月の台風の速度をいろんな例えで紹介します。

「時速10.8km/h」=ジョギングぐらいの速度ぐらい

「時速75.6km/h」=車の高速道路で走る速度ぐらい

「時速104.4km/h」=動物のチーターが思いっきり走った速度に該当

「時速118.8km/h」=スーパー北斗並みの速さに該当

こうやって、速度を例えてみるとわかりやすいですよね。ただし、これは、台風が偏西風などに流されたときに出る速度になります。台風自体の速度は、「時速10km/h」から「時速100k/h」ほどのようです。

台風は左右で強さが違う

台風は、「左側=西側」と「右側=東側」では強さが違います。右側(東側)は、台風自身が吹いている風と、その台風を移動させる周囲の風が一緒になって吹くので強くなります。一方、左側(西側)では、台風自身がもっている風しか吹かないので、右側よりは弱くなるんです。

また、台風の速度が遅くなった場合は、台風を流す周囲の風も弱いので、右側と左側では、それほど差がないこともあります。

まとめ

以上です。台風の速度が上がる?遅い?台風の速度変化の理由について紹介しました。ずいぶん前になりますが、台風が迷走?しているなんて言葉が聞かれましたよね。あれは、台風の進路予想が困難のときに使われていたようですが、台風が迷走するわけではないということから使わなくなったようです。気象に関しては、近年注目が集まっているので、もっとわかりやすい言葉で表現してくれると、私たちも理解しやすいですよね。

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