子供の頃、いつもなら早く布団に入りなさいといわれるのに、大晦日だけは、いつまでも起きていても良かったので、子供ながらにワクワクしたりしていませんでしたか。

それでもちょっとウトウトしそうになると、「あともう少しだから起きてなさい」なんて言われて、あえて起こされていたなんて経験を持つ方もいると思います。さて、なぜ大晦日は夜更かしが許されていたんでしょうか。

その理由を知るために、大晦日の由来を中心に調べました。参考にしてみてください。

大晦日の由来!大晦日の夜更かしの理由は?

大晦日の夜更かしは、昔から「大晦日に早く寝ると、白髪が増える」いわれてきているほどで、何としてでも大晦日は起きていなくてはならないとされていたようです。そこまでの理由にはいったいどんな意味があったのでしょうか。

大晦日の由来

大晦日の文字「晦日」は、「毎月の末日」を指す言葉のようです。今は、「晦日」という漢字を使うのが当たり前になっていますが、もともとは「三十日(みそか)」という漢字で表していました。

これは、旧暦を使用していた時代は、月の終わりの30日としていました。月によっては29日になります。ところが、新暦に変わると「31日」まである月もあるので、「みそか」は、いつのまに「30日」を指すというよりも「その月の一番最後の日」という意味合いに変わっていったそうです。

また、「晦日」は、「晦日=つごもり」とも読むことができます。旧暦では、「新月を1日」と定めていて、「晦日」は、ちょうど「月が隠れる日」にあたるわけです。

月の最後の日に、「月が隠れて見えない」ということから、「月隠(つきごもり)といわれていて、それが「つごもり」になりました。そして、12月31日は、その年の最後の特別な「末日」を表すという意味から「大」をつけたようです。そして、「大晦日」となりました。

大晦日 由来 夜更かし 理由

大晦日に夜更かしをする理由は?

お正月は、新年の始まりだけの捉え方ではなく、人々に幸福をもたらす「歳神の来訪」も意味しています。ということは、大晦日の夜は、正月の晴れの日の前の「特別な日」として捉えられていて、古代風に考えると、すでに「大晦日」も元旦に入っているという捉え方のようです。

また、学者の説によれば、祭日や年中行事に際して、古代人の一日の始まりは、現在の「午後六時」に該当するようです。その証拠に、大晦日の夕食で年越しをして、「年取り」ともいって、祭りの日の「神饌」は、前の日の「夕御饌」から始まって、翌日の「朝御饌」で完成するとされていたようです。

この名残を現在も残しているのが、「京都の八坂神社」になります。八坂神社では、大晦日の夜に、神前に供えるための「浄火」が燃やされます。この行事を「おけら参り」といわれていて、人々は火縄につけた火を持ち帰り、その火で元旦の雑煮を煮て新年のお祝いをするそうです。

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このように、大晦日は神的なもので特別な日になるので、寝てはいけないということなんですね。さらに、昔の人は、普段はお風呂には入りませんでしたが、新年や大切な儀式の際には、入浴していたそうです。

そのために、大晦日の入浴は「年の湯」といって特別なものでした。なので、大晦日はお風呂にはいるのが本来の形になります。

元旦の掃除

大晦日は、各家庭で大掃除をしますよね。その年最後の履き掃除として掃除を行う風習があります。大晦日に大掃除をやるのは、「葺き納め」としてちゃんと意味があるものです。ただし、間違っても元旦に掃除をしてはいけないそうです。

大晦日 由来 夜更かし 理由

これは、元旦に掃除をしてしまうと「年神様」を「掃きだして」しまうという言い伝えがあります。元旦に暇だからと掃除をするのはやめたほうがいいようです。逆に言えば、元旦は、掃除をせずにのんびりできる日になりますよね。

まとめ

以上です。大晦日の由来と、大晦日に夜更かしをする理由について紹介しました。子供のころに夜更かしが許された大晦日には、神聖な意味がちゃんとあったんですね。子供のときは、単に夜更かしできるのが楽しみでしたが、この風習は、これからも続けていきたいものですよね。

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