4月も半ばになると「屋根より高い鯉のぼり♪」の音楽が、街やショッピングセンターなどでも流れてきますよね。鯉のぼりは、この季節の行事の一つなので、幼稚園から学校までさまざまな場所で鯉のぼりを見ることになります。
立派な鯉のぼりの一番上には、いつも吹流しがついていますがどんな意味があるのでしょうか。この吹流しには5種類の元素が関わっているようです。ここでは、鯉のぼりの吹流しの意味と上げる順番について調べてみました。
目次
鯉のぼりの吹流しや種類。上げる順番は?
鯉のぼりが子供の成長を願って広まったのは、江戸時代の幕府のころのようです。お武家の家では、兜や鎧を飾っていたようですが、それに反発するように、庶民も自分たちの子供たちの成長を願い、鯉のぼりを上げるようななり、それが武家のお宅でも広がった風習です。
さて、その鯉のぼりの一番上にある吹流しはどんな意味があるのでしょうか。また、上げる順番とは?また、ポールの上の丸いものも意味があるようです。
吹流しの意味は?
吹流しの色は5色になっていますよね。吹流しの意味には、古代中国の「五行説」が元になっているようで魔除けとして付けるようになったようです。
五行説は、すべてのものは「木・火・土・金・水」の元素から創られているということから、子供たちに何か悪いことが襲い掛かっても、5種類の元素が体を守ってくれるという意味になります。
そこから、鯉のぼりに元素を表している色の吹流しを飾るようになったようです。それぞれの色は、赤が火・青が木・黒が水・黄が土・白が金を表しています。
色を派手にすることで神様から気づいてもらう
昔は、子供が生まれると、神様が天から舞い降りて子供を守ってくれるということが信じられていました。そこで、神様に子供の存在を早く気づいてもらうために、5色の吹流しを飾ったという意味もあったようです。
神様に自分の子供が生まれましたという報告のようなものだったようです。鯉のぼりは神事のように扱われていたのかもしれませんね。
なぜ鯉のぼりだったの?
鯉のぼりを上げるようになったのは、一般の庶民たちも武家に負けじと、子供たちの出世を祈って鯉のぼりを上げました。
なぜ鯉だったのかは、昔、鯉が滝を下から登って、竜になって天に上って行ったという言い伝えがあったために、その鯉に自分たちの思いを込めて、立派に育ってほしいという願いを込めて上げたものです。
鯉のぼりの順番は?
子供の成長と立派になってほしいという願いを込められた鯉のぼりは、現代では、たくさん飾られることも多いです。ところが、本来は3匹、上らせるのが正しいようなんです。
なぜ「3」だったのかは、深い意味はなく縁起のいい数字だったかということのようです。順番は、上から黒・赤・青です。
私たちがよく聞くのは、黒がお父さん、赤がお母さん、そして青が子供を表しているという説ですよね。ところが、黒がお父さんでいいんですが、赤と青はどちらも子供を表す、とするのが正しい説のようです。
ポールの一番上の丸いものにも意味が
鯉のぼりを立てるポールには、先端部分に丸いものがくっついていますよね。あれって、設置するときに人にぶつかったりしてケガをしないようについているのかと思っていたら、そうではないようです。
ポールの先端についている丸いものは、回転球や天球と呼ばれているものです。この回転球や天球には、神様が呼ばれて下界へ降りてくるときの目印のようですよ。
ちょっとびっくりですよね。それだけではありません。鯉のぼりの下に車輪のようなものもついていますよね。あれは、矢車といわれるもので弓矢を表しています。弓矢を車輪にすることで、とこから魔が現れても、弓矢で射抜くといった意味合いが込められているようです。
まとめ
以上です。鯉のぼりの吹流しの意味と上げる順番を中心に紹介しました。鯉のぼりのポールの先から鯉のぼりまで、いろんな意味があって飾られていたんですね。鯉のぼりには、やっぱり親が子を想う優しい気持ちがたくさん詰まったものだと、改めて認識したのではないでしょうか。だからこそ、狭いお庭でもベランダでも、鯉のぼりは飾った方がいいのかもしれませんね。
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