ひな祭りでは定番になるアイテムやツールがいろいろありますが、ひな祭りと言えば「桃の花」ですよね。さらに「菜の花」」もひな祭りの定番です。ここでは、そんなひな祭りでの菜の花と桃の花の由来について紹介していきます。
日本のひな祭りの時期は、桜や梅の花もありますよね。その中で桃の花にしているのにはどんな由来があったんでしょうか。
目次
ひな祭りの菜の花と桃の花の由来は?
ひな祭りで菜の花や桃の花を飾ったりするのは、それぞれ意味はあるものの、確かにどちらもひな祭りの時期の春にふさわしいお花ですよね。
また、桃の花には神事的な由来もありますが、なんと漢方として女性特有の病に対して効能があると昔からいわれてきたようです。
ひな祭りの菜の花の由来は?
ひな祭りには菜の花を飾ったり、お祝いの席では、ちらし寿司と菜の花のおひたしなどを添えて食卓に並べることもありますが、ひな祭りで菜の花を使う由来には菜の花の特徴あるようです。
一つは、菜の花の種からは「菜種油」をとることができることから、それを神仏に供える「お灯明」として、天に召された幼い子供を偲んで菜の花を捧げたという言い伝えがあるようです。
現代では、「お灯明」はろうそくになっていますが、古い時代は「火皿」という皿についた油の芯に火を灯したそうで、そのときに使った油が「菜種油」が多かったようです。
そしてもう一つは、菜の花が、春を感じさせる季節感のある花というところから、桃の花と一緒に飾るようです。
桃の花を飾る由来は?
ひな祭りに桃の花を飾る由来には、いくつか説があります。
魔除けの意味
可愛らしい桃の花ですが、桃の花には「魔除け」や「邪気を払う」という意味があります。桃は古くは弥生時代から日本にありました。桃の花が魔除けとして捉えられていたのには、あるお話があったようです。
それは、イザナギノミコトが、黄泉の国に天に召された妻イザナミノミコトを迎えに行ったところ、追いかけてくる化け物がいたために追い払った話で、追い払うときには、桃を投げつけて追い払ったというお話になります。魔除けの意味はこの言い伝えからきているようです。
桃の咲く季節
ひな祭りは、桃の節句とも言いますが、新暦では3月3日になりますが、旧暦のひな祭りは3月末から4月中旬にあたいます。そのころは、梅の花も終わって、桜もまだ咲いていない時期で、その季節の花といえば桃の花だったんです。
でも、桃の花は、どんな由来があろうとも、女の子の節句にはふさわしいお花ですよね。
桃は長寿の桃
桃は、魔除けの意味があるとされていますが、長寿の意味もあって、長生きしますようにといった意味にもなるようです。そういう意味では、子供のひな祭りの健やかな成長を祈るという意味でも桃が適していたようです。
古代中国では、桃が長寿の力を持っていると信じられていて、桃の花がたくさん流れている川の水を飲んで三百歳まで生き抜いたという伝説までも残されています。
桃花酒
ひな祭りの定番とされている「白酒」は、実は「桃花酒」のことを指しているのはご存知でしょうか。古くは江戸時代に「白酒」が大流行していた時期がありましたが、それまでは日本でも「桃花酒」が飲まれていたようです。
実際、桃の花は、「白桃花」という漢方としても使われるようで、効能は「利尿剤」・「下剤」、また、「むくみ」や「便秘」から「生理不順」など、特に「女性に多い症状」に使われるそうです。
さらに、「桃の種」も「桃仁」という漢方になり、「痛み」や「炎症」を抑えて、血のめぐりを良くするといわれているようです。他にも便秘・頭痛・肩こり・生理不順や生理痛から更年期障害など、女性特有の症状に使われているそうです。
まとめ
以上です。ひな祭りの桃の花には、漢方の力もあることは意外ですよね。そういう意味でも、ひな祭りに用いられることは理解できますよね。桃の葉っぱには、「あせも」などの肌関係の薬としても利用されているということですから、まさに女性のための「桃の花」だったことがよくわかりますよね。
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